第44回宮崎県医学検査学会 
抄録集

学会日時:  受付開始 9:00より
 学会開始 9:30
学会場:  宮崎市郡医師会臨床検査センター視聴覚教室
一般演題:  8題
特別講演:  1題

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演題No.2

血中脳性Na利尿ペプチド(BNP)検討と有用性について

 ○松尾康子1) 井本雅志1) 成田雄二1) 安友環1) 徳地明子2)     
   宮崎市郡医師会臨床検査センター1) 医師会病院 緊急検査室2)

(はじめに)
BNPはブタの脳から最初に単離されたが、ヒトにおいては脳だけではなく心室筋で最も多く合成・分離されている。その後の研究からBNPが心機能をよく反映し心不全の診断、経過、予後を評価するきわめて鋭敏な指標となることが示された。
従来、BNP測定はRIA法で行われてきたが、酵素免疫測定法(EIA)を原理とするBNPが開発された。これまでは依頼件数も少なく外注検査にて対応していたが、患者心筋障害情報を迅速に報告する目的として当検査センターでのBNP測定を導入した。

(方法)
試薬はEテスト「TOSOH」・(BNP)を用い、全自動エンザイムイムノアッセイ装置AIA・600・
(TOSOH社製)にて測定した。
原理は高親和性モノクロ−ナル抗体を用いた・ステップサンドイッチEIA法

(対象)
当検査センターにBNP測定依頼のあった検体
当検査センター職員検体
検体はEDTA加血漿を用いた。

(結語)
基礎的検討は良好な成績を示した。BNPは心機能を把握するマーカーとしてすぐれたものであり、分析時間も約20分と短く緊急検査、診察前検査としての利用も可能と思われる。